「幸いです」は目上の人には使わない?

「幸いです」は主にメールなどで相手に対して何かお願い事をするときに使われる言葉です。「幸いです」をもう少しライトな表現にすると「○○して頂けると助かります」といった具合になりますね。

ただ、この「幸いです」は現実的には自分の方が立場が上、もしくは対等の場合に使われる言葉で意味合いとしてはやや命令調とも受け取られかねない言葉です。もちろん実際に自分の方が立場が上であったり、要求内容がごく普通のものであれば「○○して頂ければ幸いです」で文章を締め括ってもよいのですが、少し気を使わなければならない人が相手であればもう一捻りしておく必要があります。

その工夫とは「幸いに存じます」と表現する事です。この存じますというフレーズを付け加えるだけで一段と丁寧さが増すのです。是非覚えておいて下さいね。


「幸いです」の例文

・大変お手数ではありますが、お越しいただければ幸いです。

・ご多忙中のところ、大変申し訳ありませんがご教示頂ければ幸いに存じます。

・なお、今回私共で新たに開発しました新商品のサンプルも同梱させて頂いております。少量ではありますがご活用頂ければ幸いです。

「幸いです」の類似語って?

便利な「幸いです」という言葉ですが類似語としては「幸甚」という言葉が挙げられます。幸甚とは字の通り、「甚だしく幸いである」という意味です。簡単に言ってしまえば「とても嬉しく思い感謝している」という意味ですね。

「幸甚」の例文としては、
・次回、○○様にご出席頂ければ幸甚にございます。

・お越しいただいた際にお声掛け頂ければ幸甚に存じます。

・○○様に直接お目にかかれたことは幸甚の至りでございます。

といったものになります。相手が相当に目上の立場であった場合には「幸甚」を使うことでより丁寧な文章とすることが出来るでしょう。