「教えてください」を敬語で言うには?

若手社会人にとって、先輩や上司に何かを「教えてもらう」というのは日常茶飯事ですよね。右も左も分からないわけですから、自分で調べても考えても分からない事については質問するしかありません。

しかし、当然教えてもらう立場としては相手に対して丁寧なお願いの仕方でなければいけません。ぶっきらぼうに「教えてください」と言ってもあまり好意的には受け取ってもらえないでしょう。

そこで「教えてください」の敬語表現が必要になるわけですが、これは一般的には「ご教示下さい。」や「ご教示頂けませんでしょうか」、「ご教示願います」といった言い方になります。もちろん「お教え頂けませんでしょうか」といった表現でも良いのですが、どちらかというと「ご教示」という単語を使った方が引き締まったイメージが強くなりますね。

ちなみに「ご教示」と似た意味の言葉に「ご教授」があります。使い方もほぼおなじで「○○についてご教授下さい。」といった言い方をします。ただ、一般的には圧倒的に「ご教示」の方が使われる頻度が高いようです。

「ご教授」は言葉から大学の教授のイメージが強く、どちらかというとかんり専門的であったりあるいは相当アカデミックな内容を質問する場合に使われるようです。そのため普通の質問や社会人が業務上の質問を先輩や上司にする場合は「ご教示」の方が自然なのですね。


教えてもらいたい時はこう言おう!「ご教示」の例文

・○○についてご教示願えませんでしょうか

・お忙しいところ大変申し訳ありません。○○の件についてなのですが▲▲部分についてもう一度ご教示頂いても宜しいでしょうか。

・××についてご指導頂きければ幸いです。

上記例文にもあるように「ご教示」以外にも「ご指導」といった言葉も状況によっては使えますね。

「ご教示下さい」は男性的?

ご教示下さいという事はやや堅苦しいと感じる人も多いかもしれません。たしかに「教示」とは漢語ですから男性的な印象を受けやすいと言えるでしょう。もしあなたがまだ若い女性で、あまり仰々しい言い方は避けたいというのであれば「教えて頂けませんでしょうか?」という表現でも全く失礼にはあたりません。むしろこちらの方がエレガントな印象すら与えます。

あまり細かくこだわり過ぎるのもいけませんが、言葉や表現とは話してや聞き手、そして状況によって使い分けることが大切です。同じ人でも相手が違えば言い方も異なりますし、状況が違えば同じ聞き手と話し手でも表現は変わります。その都度、その都度、ベストな言い方を瞬間的に判断するのは簡単なことではありませんが、日々気を抜かず集中してビジネスパーソンとコミュニケーションを積み重ねることで「勘」のようなものが養われていくのは間違いない事です。